Headway ヘッドウェイ
百瀬さんの可能性をより引き出すギターを作っています。
Headwayファンであれば、私の設計技術とアイディアにおどろかれますし、Headwayファンでない方であれば「ヘッドウェイってこんな音も出せるのか」と喜ばれます。 弾き手の直感に突き刺さるギターたちです。
HD-CUSTOM #3045 売り切れ
百瀬さんにはたくさんのギターを作ってもらいました。http://mpoguchi.com/products/headway/old/店頭品だけでなくお客さんからの依頼はリンク先の倍以上の本数があります。 そうやって積み重ねたり、古くからのコアな百瀬さんのファンの方々の意見を聞いていると「百瀬さんらしい音」ってものが存在することがわかっていました。 それを具現化したギターです。 平成28年夏あたりからかなりソフトな音を出す傾向を百瀬さんは持っていますが、敢えてそれを避けてもらい、あの「ギラツキ」がしっかり残っていながら、ナチュラルにレスポンスするギターを私が設計しました。
「復刻後の典型的ヘッドウェイのベストワーク」として日本の音楽に親しんでいる私たちが気持ちよく奏でられる百瀬さんのギターです。
HO-CUSTOM #2957 売り切れ
OM型は、とても魅力的なギターで、弾き手の可能性を引き出す何かを持っていると考えています。 このギターも弾いてもらえれば、何かインスパイアされるものがあるかもしれません。 当初、フラットピッカー向けにイメージして考えたギターだったのですが、思いのほかフィンガーピッキングとの相性が良く、フィンガーピッカーの方々はニコニコしながら試奏しています。 前作は、洋楽が好きでステージで歌う方が買っていかれました。 これまた目論見通りでした。 何より、買って行かれた方がひとしきり弾いたあとに、私のコンセプトを説明すると一つ一つ「確かにそうだ」と納得、そして自身の指向とも合致することに喜ばれ、また、自分の住んでいる街に、素晴らしい職人さんとメーカーがあり、そのギターに出会えたことにも大変に喜ばれていました。
そんなギターを久々に店頭に並べることができました。 百瀬さんの生産本数も少なく、私も客注品を優先して流してしまうので・・・。
HD-501OguchiSpecial#2731 売り切れ
完成後時間が経って味わいが出てきました。表甲も写真よりもシトカ特有の飴色が強くなっています。すると不思議と完成時よりも音に奥行やこなれた感じが出てきます。 百瀬さんの作り出すシトカの味わいが充実して、ギターファンの方たちに喜んでもらえるでしょう。 Headway=百瀬さん、を常に間近で見ている私が具現化したギターです。 よりヘッドウェイらしいギターを作る、コンセプトのこのモデル、古くからの熱心なヘッドウェイファンの方々からも高い評価を得ています。 復刻後のヘッドウェイの硬質な力強さ、そしてファンの方々が気に入っている特性であるハイポジションでのリミッター感のある音の伸び方、のニュアンスを大切にしながら、音の芯を残しながらの5,6弦の音圧感、その他の弦のエアー感を伴い、前へ音が飛んでいく感触を体感できます。
スキャロップとノンスキャロップ
スキャロップドブレーシング
スキャロップとノンスキャロップ
ヘッドウェイのブレーシングは色々なバリエーションがありますが、現在は基本スタイルの傾向が出てきています。 ヘッドウェイとしては70年代マーチンを参考にしたところからスタートするリヤシフトのノンスキャロップ、そして東京の名店さんから依頼あったことからスタートするフォワードシフテッドスキャロップ。 最近の百瀬さん自身はリヤシフトのスキャロップを好む傾向もあります。 ブリッジプレートのサイズも関係したりしますが、概ねブリッジプレートは小さめで推移しています。
また、どちらが優れているか?という話題も尽きませんが、弾き手の趣味趣向でしかありません。 私自身は両方共所有していますが、どちらも良いです。 ゆくゆくは弦高を低くしたいならスキャロップが良いでしょう。 ノンスキャロップは、(特に6弦は)弦高を高く設定した方が胴をしっかり鳴らせます。
興味深いのは、現行で流通しているギターのブレーシングを調べるとだいたい似たような配置になっていて中庸だったりします。 今時の幅広いユーザーに好まれるものとしては、それが一番使いやすかったりなどのバランスが取れているのでしょう。 各社、現在の音楽状況やユーザーの嗜好を真面目に研究すると着地点が似通ってくるものなんだな・・・と思いました。